日本は世界有数の長寿国といわれている一方、日頃は、脳卒中や認知症を長い間患って、家族に迷惑をかけないかと心配しています。そのために、適切な食事や運動、さらにサプリメントなどに気を配り、生活習慣病（高血圧症、高脂血症、糖尿病）にならないように気を配っています。
「脳ドック検診」は、脳卒中、とくに恐ろしいクモ膜下出血をおこす脳動脈瘤が隠れていないか、またどの程度自分の脳が老化しているかなどが分かり、今では、日常生活の指標、健康を守るよき相談相手として身近な存在になっています。

当院では、日本脳ドック学会のガイドライン（2019）に沿って、痛みのないストレスの少ない「脳ドック検診」を行っています。MRI、MRA、超音波検査などの脳の検査を、半日コースで済ませます。検査終了後その日のうちに、脳卒中専門の脳神経外科医の脳ドックセンター長が、あなたの脳の画像を示しながら脳および脳血管の状態を解説して、今後の注意点などを説明し、カウンセリングに力を入れています。心配なことが見つかった場合でも、改善策や予防的治療など、当院で適切に対処します。
最近、忘れっぽくなったり、生活習慣病の治療を受けておられる方、身内にクモ膜下出血にかかった人のおられる方は、一度あなたの脳の具合を調べてみましょう。また、責任ある立場にある働き盛りの人は、心の司令塔である脳を一度検査してみることは賢明なことでしょう。日常の不安が取り除かれ、元気が出ると思います。

※1：血液検査では、末梢血液一般、総蛋白、アルブミン、GOT、GPT、γGTP、総コレステロール、中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロール、動脈硬化指数、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、血糖を検査します。